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不動産売却

家が売れない!見直すべきポイントと対策法とは

はじめに

「売り出した家がなかなか売れない」とストレスを感じ、悩む人は多くいます。「このまま家が売れないと困る。大幅な値下げも必要か」などと不安を抱え、対策法を探す人もいるでしょう。

この記事では、家が売れない主な理由と対策方法を解説します。「自分の家が売れないのはどうしてだろう」「なかなか売れない場合、どうしたらいいのだろう」などと悩む人は、ぜひ参考にしてください。

家が売れないのはなぜ?

家が売れない状況を改善するためには、正しい原因を把握することが不可欠です。家が売れない原因は、大きく4つあります。

  1. 物件の需要がない場合
  2. 売り出し方に問題がある場合
  3. 不動産会社に問題がある場合
  4. 内覧の準備に問題がある場合

理由別に、対策法を分かりやすく解説します。

物件の需要がない場合

まず、市街地にある・老朽化が進んでいるなど物件の条件が良くないため、需要が少ないケースです。条件の良くない家を売るためには、不動産会社(不動産仲介会社)の選び方を見直しましょう。

大手不動産会社の多くは、需要が少ない物件の売却にあまり時間をかけません。そのため、地域密着スタイルの不動産会社に相談し、積極的に買い手を探してもらう方法を検討しましょう。

条件の悪さが理由で買い手が見つからない場合には、不動産会社に買取を依頼する選択肢もあります。不動産会社による買取の進め方や、メリット・デメリットについては、後ほど詳しく解説します。

売り出し方に問題がある場合

「家の価格が高い」「物件の魅力を上手にアピールできていない」など、売り出し方に問題がある場合は、次の方法を実施しましょう。

◎家の価格が高い

不動産のポータルサイトで類似物件の売り出し条件を調査して、価格の妥当性を判断します。「競合物件と比較して明らかに高い」と感じた場合は、値下げを検討してください。値下げを検討するタイミングは、家を売り出した時から起算し、3か月〜半年程度が適切です。値下げ幅は、不動産ポータルサイトの検索条件で、1つ下のランクまで落とすことが目安となります。たとえば、「3,100万円で売り出していた家を2,980万円まで値下げする」といった具合です。

◎物件の魅力を上手にアピールできていない

ポータルサイトに掲載している情報を見直し、魅力の伝わる内容にブラッシュアップしてください。物件の信頼度を高めるためにはホームインスペクション(住宅診断士が家の劣化状況や欠陥を調べること)を受け、情報公開する方法もあります。部分的な劣化によって買い手が見つからない場合には、必要な箇所のみリフォームを行い、物件自体の魅力を高めることも検討しましょう。

不動産会社に問題がある場合

仲介で家を売る場合、不動産会社の善しあしやモチベーションで、売れ行きが左右されることもあります。不動産会社に問題がある場合の対策法は媒介契約の種類によって異なるため、契約状況に合わせた方法を取ってください。

◎一般媒介契約を結んでいる場合

一般媒介契約とは、複数の不動産会社と契約を結び、買い手を探す方法です。一般媒介契約でなかなか売れない場合には、献身的に売却活動を進めてくれる1社と専任媒介契約を結ぶことで、不動産会社のモチベーションを高めましょう。

◎専任媒介契約を結んでいる場合

専任媒介契約で家がなかなか売れない場合、囲い込みを受けているケースがあります。囲い込みとは、自社で買い手を探すまで物件の紹介を断り、仲介手数料の二重取りを狙うことです。囲い込みを受けていることが発覚した場合は、専任媒介契約の終わるタイミングで他社への乗り換えを検討しましょう。

内覧の準備に問題がある場合

問い合わせは獲得しているのに家が売れない場合、内覧の準備不足が疑われます。状況を改善するために、以下の項目をチェックし、内覧に備えましょう。

  • 室内の清掃は行き届いているか
  • 水回りの汚れは気にならないか
  • タバコやペットの臭いが残っていないか

水回りの汚れが気になる場合は、ハウスクリーニングを受けましょう。ハウスクリーニング後も、状態を維持するために、定期的な清掃が必要です。

内覧当日は基本的に不動産会社が案内するものの、自分自身も同席して、内覧者の質問に答えることが大切です。「騒音は気にならないか」「近所にはどのような人が住んでいるか」など内覧で聞かれやすい内容をあらかじめ予想し、回答を準備しておくと安心でしょう。

家が売れないとき、安易にするべきではないNG行動とは?

「認知症の母を高齢者施設に入れたいが、家が売れない」など売却を迫られる事情がある場合、焦る気持ちが募るあまりに、NG行動を取ってしまうケースもあります。たとえば、以下のような行動は逆効果になるリスクがあるため、慎重な判断が必要です。

(1)空き家にする

空き家のまま放置する期間が長引くほど、シロアリが繁殖したり基盤の腐食が進行したりすることで、資産価値が低下するケースもあります。余計に売れなくなることもあるため、安易に空き家にすることは避けてください。

(2)フルリフォームする

買主の希望するリフォーム内容は、人それぞれ異なります。自分自身の考える「良い家」の基準に従ってフルリフォームを施すと、特定の人にしか響かない物件になってしまう可能性が否めません。また、フルリフォームを施すためには、約400万円以上の出費が伴います。「リフォーム費用を上乗せして家を売ろう」と考えることは、競合物件との価格のギャップを生み、成約を妨げる要因となってしまいます。

(3)家を取り壊し、更地にして売り出す

家の建っている土地には、敷地面積や居住状況に応じた固定資産税の軽減措置が適用されます。家を取り壊した後の土地には軽減措置が適用されず、固定資産税の負担が重くなる原因に。

なお、空き家にしたら家が売れた・更地にしたら家が売れたという事例もあるため、上記のような行動が「絶対にNG」とは言い切れません。契約中の不動産会社ともよく相談し、損をしない行動をとることが大切です。

1年以上売れていない場合、買取という選択肢も

家の売れない状況が1年以上継続している場合には、仲介による売却を諦めて、不動産会社の買取を打診するのも選択肢の一つです。不動産会社の買取とは、読んで字のごとく「不動産会社」に家を「買取」してもらうこと。家を買い取った不動産会社は物件をリフォームしたりリノベーションしたりして資産価値を高めた上で、買主を探します。

不動産会社に買取を依頼するメリット・デメリットは、次の表を参照ください。

メリットデメリット
・仲介手数料が発生しない
・(仲介と比較し、)短期間で現金化できる
・近所の人に知られることなく、家を売ることができる
・一般的には(仲介と比較して)安い価格で買取される
・仲介でも売れる家の場合、損をしてしまうケースがある

不動産会社による買取の場合、市場価格と比較して1割〜3割程度安い価格で取引されるケースが多いです。築浅物件・人気エリアの物件など仲介でも売れる条件の良い家の場合は、損をする可能性が高いため、注意しましょう。

なかなか売れない家を処分するには、不動産会社に買い取ってもらうのがおすすめです。冒頭で紹介したように、1年以上家が売れない場合には、不動産会社の買取を考えてください。

まとめ

家が売れない状況にはさまざまな原因があります。状況に応じた対策を取ることで、問題を解消できるケースもありますが、それでも売れない家は、不動産会社に買取を依頼するのも選択肢です。

「家が売れない」と愚痴をこぼしたり、嘆いたりしたところで、状況は改善しません。この記事を参考に適切な対策法を取り、家が売れないストレスを解消しましょう。

監修:齋藤祥文
資格:不動産コンサルティングマスター・宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士

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